<看護師~ひと~> インタビュー&お仕事紹介
愛知県がんセンター中央病院 摂食嚥下障害認定看護師 青山 寿昭さん 訪問日 平成20年6月19日 |
【病院の概要と本人紹介】
某大手SNSで摂食嚥下看護についてご意見を募集したところ、返事があったのが青山さんでした。
摂食嚥下、大事なことは誰でもわかっています。でも、敬遠されがちな分野ではなかったでしょうか?
なぜ敬遠されるかといえば、青山さんの言葉を借りれば「めんどくさいからじゃないですか?」と明るく答える。
その面倒を一手に引き受け、「さらに改善策は無いだろうか?」「もっと多くの看護師に知っていただきたい」と病院内外で活躍する。
人間の「食」に関する最後のゲートキーパー、それが摂食嚥下障害認定看護師だ。
青山さんの「食」にかける「職」人の技を紹介します。
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口腔内の手術を受けた患者さんの嚥下の状態をアセスメントする青山さん 術後は、すぐには食事を摂取することが出来ない。そのため、経管栄養を使用し栄養を補給するがその間に、嚥下の訓練を開始し、誤嚥することのないようにもって行くのが大きな仕事となる。 患者さんとの信頼関係も必要で高いスキルを感じた。 胃泡音の確認 よくある病院の風景だと思います。こちらは、特別珍しいことではありませんが 胃管が消化管に入っていることの確実な確認というのは基本かつ重要なポイントです。 スタッフへの指導 摂食嚥下について理解を深めるといってもどのように勉強すればいいのか思い当たりません。 専門的な知識をスタッフに指導し、組織として摂食嚥下を理解する必要があります。 病院で数人いると「食」の質は高いレベルで維持されるでしょうね。 記録中の青山さんです。 邪魔しないように・・・。 他病棟からのコンサルテーション依頼 青山さんは、耳鼻咽喉科病棟で勤務されています。 がんセンターですから当然、悪性腫瘍の患者さんが多いわけですが、他の病棟からの相談依頼も少なくありません。 プロフェッショナルとして受け答えておられました。 |
«青山さんにインタビュー»
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耳鼻咽喉科のユニットです。 耳鼻咽喉科以外のスタッフはなじみが薄いでしょうね。 摂食嚥下障害看護研究会 摂食嚥下障害看護に興味のある看護師で集まって勉強会を行っているそうです。(青山さん;写真中央) 院外での活躍が結果、院内での立場を作ります。がんばってください。 摂食嚥下障害認定看護師カンファレンス 代表挨拶をする青山さん、摂食嚥下を社会に広く認知させるためにできるべきことをやっておられますね。 リーダーシップを発揮することは大変なことですがこの経験はきっと今後の糧となるでしょう。 青山さんからのメッセージです。You Tubeで見る場合は、こちら。 |
病棟のスタッフとパチリ お忙しいなか集まっていただきました。取材協力ありがとうございました。 愛知県がんセンター 中央病院・研究所 〒464-8681 名古屋市千種区鹿子殿1番1号 電話:052-762-6111(代) 標榜診療科 |
【編集後記】
摂食嚥下というものに、皆さん興味をお持ちでしょうか・・・?「はい!」という方結構少ないのではないかと思います。
人間が生きていくうえで絶対に必要な営み、それが「摂食嚥下」です。
人間は、言葉を手に入れる代わりに「誤嚥」というリスクを伴ったと聞いたことがあります。
いつまでも食べる楽しみを失わないよう、口から食べることに全霊を傾ける青山さんは、輝いて映りました。
この分野がさらに発展することが高齢化社会の過ごし方を左右する鍵かもしれませんね。
なお、青山さんには以前、エッセイを投稿していただいております。
こちらもあわせてどうぞ。趣味はパチンコ、「確率論ですから、飲み代くらいは稼げますよ」と語る青山さんは、新婚さんです。
結婚を期に禁煙し、今後も走り続けていくのでしょうね。
そういえば、看護師の取材の第一回に登場してくれた「名古屋医療センターの谷口看護師さん」に偶然、こちらの施設でお会いしました。
出張で禁煙外来をやっているそうです。みなさん御活躍ですね!
あおやぎ
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