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<学会・イベント訪問記>

平成21年度 日本看護管理学会例会 in高知合宿
「満月はいかにして創られるか」
-システム思考で看護管理を想像する-
平成22年1月30日(土) 13:00~
場所 国民宿舎 桂浜荘
主催 日本看護管理学会
運営 近森会グループ 梶原 和歌氏
国民宿舎 桂浜荘から眺める桂浜】

2010年の大河ドラマ「龍馬伝」の主人公、坂本龍馬生誕の地、高知県。今回の日本管理学会 高知合宿の行われた国民宿舎桂浜荘の隣には、龍馬記念館、そして同じ敷地内に坂本龍馬の銅像がある。

ここから、日本を変えることを夢見た坂本青年。混沌とする医療の中、看護管理も行き先を見つけるべく、合宿の開催に選ばれた。
【レクチャー】
満月はいかにして創られるか

システム思考で看護管理を創造する
山田 覚 氏 (高知女子大学(現:高知県立大学 )看護学部 教授)

 看護管理について、まず把握することから始めることが重要であり、そのためにはシステム思考を持つ必要がある。では、システムとは何かという論点で講義が行われた。システム思考が重要なのはわかるが、具体的にブレインストーミングの方法や要因の整理・分析の方法、関連図の概念などの講義を受ける機会は少ない。臨床に出た看護師にとって貴重な時間であった。
【グループ討議】
グループに分かれ、テーマ別で検討、発表が行われた。
 高知県を中心に四国全体からの参加があり、それぞれのテーマで活発に意見交換をされていた。施設は違えど事情は似ており、問題点の抽出から解決策を看護管理の視点でとらえ、発表。討議内容は、看護管理者であればみな気になる内容で、発表は、会場全員が熱心に聞き入っていた。解決策が導き出せなかった分野もあったが、会場からベテランの看護管理者から解決策の助言などあり、非常に有意義な時間を過ごすことができた。
[討議内容]
 ①救急を止めない
 ②超勤減らす
 ③退院調整
 ④CNS/CSを活かした看護管理
 ⑤他職種で円滑にチーム医療を行う指標とは
 ⑥在宅緩和ケア/訪問看護
【ディベート;看護管理者は、経営者でなければならない】




ディベートというのは、「議題を設けて、それに対して肯定側と否定側にわかれて意見をぶつけるゲーム」です。今回は、「看護管理者は、経営者でなければならない」というお題でディベートが行われ、私青柳も、肯定側で参加させていただきました。

肯定側、否定側どちらの意見が正しいと感じたかは、会場の参加者が判断します。結果から言いますと「否定側」つまり、「看護管理者は、経営者ではないほうがよい」という判断でした。

個人的には、悔しい結果に終わったわけですがそれぞれの立場を理解するには、ディベートはうってつけで、業務上何らかの判断が必要な時には、一度ディベートをしてみるといいかもしれませんね。

【司会】
山田 覚氏(高知女子大学(現:高知県立大学 )

【肯定側】
小島 登美香氏(愛知県看護協会
青柳智和((株)ひとりガウン

【否定側】
渡邊 千登世氏(さいたま市立病院
久保田 聰美(近森病院

ディベートとは?(Wikipedeia)
【しばてん】

土佐には、頭に「芝」を乗せた童子がいるそうで、昔からつたわる民謡をスタッフの方が御披露下しました。宴の席も非常に盛り上がり、楽しいひと時を過ごさせていただきました。
【編集後記】
看護師の業務範囲の広さを改めて痛感させられる学会でした。看護はじめ医療の抱える問題は多種多様です。頭を抱え、逃げ出したくなることもあると思いますが、それらの問題に真剣に、時には面白おかしく向き合おうとするみなさんに感銘を受けました。
あおやぎ